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「交人知愛」第1号

幾つになっても人生は学び続けること

1耕人塾「交人知愛」.pdf

 七月になり,令和3年度も折り返しの月に入りました。NHKの朝ドラ「おかえりモネ」で登米市が一躍脚光をあびているこの時期に「登米市耕人塾」を立ち上げました。

 コロナ禍の大変な時期ではありますが,「歳月人を待たず」という言葉がある通り,今の登米市の中高生を本気になって育て上げようと一大決心をしました。どうか,皆様の力でこの耕人塾が末広がりに成熟していけますようにご指導をお願いします。

 今から10年前,東日本大震災の次の年に,大被害を受けた石巻市をなんとか世界に誇れる地域にしようと,当時の東松島市教育長だった木村民男先生がいち早く人間力のある若者達を育成しようと「石巻耕人塾」を立ち上げ,地域の財界人や校長会などの協力を得ながら,精力的に活動を展開していました。私自身も微力ながら協力員として,数回参加させていただきました。その素晴らしさに感動し,私もいつかこのような「学び塾」をつくりたいと考えるようになりました。そのため,一昨年から勤務する登米市立中田中学校剣道部の生徒を石巻耕人塾に入塾させて,その基盤づくりを続けてきました。さらに,木村民男先生に相談し,石巻耕人塾と連携を取り合いながら,この「登米市耕人塾」にも石巻耕人塾同様,人間力育成の学び塾を立ち上げようと少しずつ組織化してきました。「若者を育て上げる」というと,いかにもすごいことのように感じますが,地域を愛し,日本という国の素晴らしい文化,伝統を見直して,それらを誇りに思い,世界に発信していく人間を育てることと,私は捉えています。その中で,人の愛を知り,利他の心で自らを磨き,人間力のある若者を少しでも多く育て上げられたらと思う次第です。私の人生,教育,剣道の偉大なる師匠である木村民男先生が支えになってくれることは登米市耕人塾に関わるスタッフも全てにおいて学び直しのできるチャンスです。私が校長時代に教育長だった民男先生に常に言われ続けていた言葉,「学びゆく者のみが,教える権利を持つ」を今も胸に刻んでいます。教師だけではありません。親だってそうです。自分が精一杯,人生を学び,自らを高めようとする大人の姿を,純粋な子ども達に示すことにより,その姿勢を子ども達自身も学ぶのだと思います。子ども達のみならず,市民の方々のご参加を心からお待ち申し上げています。

 

第1号 令和3年7月2日 文責 千葉和彦